第1期インストラクター養成講座レポート

開講日

2009年9月9日より12月20日まで

主催

NPO(特定非営利活動)法人 社会動物環境整備協会

総括

SESとしては初めての『インストラクター養成講座』が実施されました。今回の講座には9名の受講者があり、当協会の代表・三浦健太の指導の元、全80時間にも及ぶ講座を行いました。座学での心構えやシツケの理論の他、実際に愛犬を連れての実技指導や2泊3日の合宿、街に出ての実践授業など幅広い知識と技術を学習しました。カウンセラーとして文章では分かっているつもりでも、犬に対しての触り方や触る場所ひとつで、聞き分け方が変わったり、テンションが変わったりすることを目にし、「犬のシツケ」に対しての奥の深さや、不思議さを実感できたようでした。

受講者の犬もチワワからボーダーコリーまで、犬種も性格もまちまちでしたが、それぞれに進歩があり、インストラクターとしてはもちろん、飼い主としての感動や発見があった80時間だったと思います。今後、開校していく教室などを通じて、今回得た知識と技術を多くの飼い主さんたちに伝えていただけるよう願っています。

受講生の感想

谷川 のぞみ : 認定番号77093

DLCの写真

80時間以上にわたる犬連れの講座、期間は4か月にもわたり、しかも決して安くない講座費用。その上、私は人生をとっくのとおに折り返した”アラカン”。これから大した可能性が残っているわけでもないし、ひょっとしたら人生自体も大して残っていないかも。この金額があれば、旅行も行けるし、美味しいものもたくさん食べられる。参加するべきか、否か。悩みに悩んで、迷いに迷いました。そして数週間後、私は「人生守りに入るより、攻めるに限る。」なんて周りに言い放ち、参加を決心したのでした。

始まった講座は、9人の飼い主と愛犬達、年齢もいろいろキャラも様々。ただ一つ共通しているのは、犬が大好きで、犬のために何かをしたいという気持ちです。

とても貴重で有意義な時間でした。三浦代表の犬にかける熱い気持ちをたくさん受け取り、知識だけでお悩み相談を受けている私たちの限界を実感し、本を読んで知識を得る事とその本の中に存在している現実との差を知りました。その中で、体感したことは、何歳になっても飼い主が変われば犬も変わるということ。人生の醍醐味って人との出会いだと常日頃思っている私にとって、また一つ、大切で居心地の良い仲間が出来ました。

 

本村 慎悟 : 認定番号77106

DLCの写真

「飼主と愛犬の幸せな生活」を目指し、相談員や講師として、微力ながら飼主さんのお手伝いをさせていただいて参りました。その中で、実際に犬と接することができないのは、大きなフラストレーションでした。言葉で伝えることも重要ですが、実際に犬に触れながらやってみせ、また飼主にやってもらうことも大事だと思うからです。これがインストラクター講座受講の大きな動機でした。

そして、実際の講座を受けて感じたことは、限られた言葉で講座のことをお伝えするのは本当に難しいほど、たくさんのことを学ばせていただきましたが、実際の講座を受けて感じたことを一言でいえば、「犬と本当の家族になる方法を学ぶこと」がインストラクター講座だということでしょうか。

考えてみれば、日常生活の中で人間の家族と接することが負担になるということは、そうありません。しかし、犬と暮らす部分ではどうか。言葉が通じないだけにかえって思いやっているようで思いやっていなかったり、気づいてほしいことに気づいてやれなかったり。彼ら犬たちはいつも表現しているのに…。

講座に共に参加した愛犬と暮らして7年の月日が経っていましたが、この講座を通じて、本当の家族になったと思っています。犬の心に気づいてあげることが、しつけより何より大切なことだと思います。これから、一組でも多くの飼主と愛犬に「家族になる方法」を伝えていければと思っています。

 

西 智恵美 : 認定番号87138

DLCの写真

小さいころ、犬を飼える環境ではなかったので、大人になって自立したらいつか飼いたい、そして犬をきちんと扱えるようになりたいという願望がありました。DLCの勉強を始めたとき、愛犬の柴犬は8歳になっていましたが、私の接し方が変わったことで愛犬も変わり、それまでの殺伐とした関係がとてもよくなったことを実感しました。

インストラクター講座の開講を知ったときは、教本で学んだことが本当に実践できているのかを確認できるまたとないチャンスだと思い申し込んだのですが、実習が始まってみると、机の上での勉強と実際の勉強がいかに違うかということを思い知らされました。頭ではわかっていても体が動かないのです。また、完全に思い違いをしているということもありました。そうしたことを一つ一つ代表に指摘され、実習を重ねるうちに、ある程度関係性ができたと思っていた愛犬がさらに変わったのです。これは講座を受ける前には思ってもいなかったことで、このことが講座を受けて一番よかったことといえます。

途中で自分はインストラクターに向いていないのではないかと挫折しそうになったこともありましたが、一緒に講座を受けた仲間にも助けられ、最後までやり通すことができました。実習中に13歳になった愛犬チカには、4カ月間よく付き合ってくれたと感謝しています。今後インストラクターとしてやっていけるのか、はなはだ自信はありませんが、飼い主が変われば犬はいくつになっても変わるということだけはお伝えできると思っています。

 

出口 由美 : 認定番号97052

DLCの写真

インストラクター講座を受講して、もっとも印象に残ったことは、犬種、年齢に関わらず、犬は飼い主の気持ち次第でいくらでも変わる余地があるということでした。

参加していた犬の年齢、犬種、それぞれバラバラでしたし、飼い主との関係も多種多様でした。自分の犬に限っては、人が大の苦手、また電車に乗ることも初めてでしたし、当初は電車の中で静かにしていることもできなかったので、最後まで4ヶ月間やりきることができるかの心配もありました。ところが、参加メンバーに触れてもらったり、メンバーの犬達と触れ合ううちに、大きく変わりました。まず、他の人に触られても、怯えることがなくなったこと、また、電車内でも、合宿時に関しては新幹線だとしても、乗車中に声を発することがなくなったことがとても印象的でした。参加していた犬全てに、大なり小なり、なにかしらの変化があり、その成長を目前として、大きな感動を覚えたことがとても心に残っています。

また、参加しているメンバーがとても魅力的で、それが何よりもの財産になりますし、毎回毎回の講座、合宿が楽しみであったことも、4か月という長い勉強期間をつらいと思うことなく、向上心を持って乗り越えられた大きな理由の一つです。

以上を踏まえた上で、今回インストラクター講座に参加して本当に良かったと思っています。

 

宮野 智子 : 認定番号97106

DLCの写真

もう、終わり!?というのが実感。アッという間の4ヶ月でした。始める前は色々と躊躇していましたが、今は受講できたこと、チャンスを逃さなかった事が本当に良かったと思います。有難う御座いました。普通に暮していたら絶対に出会えないような仲間が出来て自分を冷静に見つめるチャンスにも恵まれ、また途中でめげてしまいそうな時に頑張っている仲間の姿に励まされもしました。受講中は代表の、犬にそして人に対してもも懐の深い指導をしていただき言葉や文字では解りえない多くのことを身体で理解できた事が何よりも大きな収穫になりました。

参加するに当たり交通手段が選べない私は友人の協力でいままで暮した経験の無かった小型犬を連れて行きましたが小さな犬の身体やその動きなども実際に感じる事が出来てそのことも良い勉強でした。難しかったのは帰宅してから自分の犬でやってみようとした時に、講座中とは違って代表に見ていて貰うわけではないのでタイミングや声の掛け方や触り方が今ひとつピントがずれている、というより単に下手なのだと言えますが、犬が思うようには動いてくれない時も多く心が揺らいでしまい落ち込んだりもしましたが、あせって強いる気持ちでは何も伝えられないと痛感しました。

元気いっぱいのルークとラルフは最近とみに私の顔を見てくれるようになりました。合宿だけでも参加出来たのは本当に良かったと思います。初めの一歩を踏み出せた気がします。本当に一寸づつですが、変化を感じます。今は彼らに何時でも愛情をちゃんと伝える事が出来ればいつか必ず彼らの方から寄り添ってくれる、と言い切る自信が持てるようになりました。ビビッたラルフが一人で生きて行く道を選ばないようにしっかりしませんと!!

先日も言いましたが、この道に私を引き込んでくれた先代の犬に感謝しつつ、やっと見つけたライフワークの入り口に来たばかりですが‘愛犬との上手な暮し方’をヒトの言葉に付和雷同したり小さなことにビクビクせずに日々の積み重ねの中で私らしく、そして楽しみながら見つけて行きたいと思っています。勿論、膨大な実践を重ねながらになる事でしょうけれど、失敗を味方につけてぼちぼち行きます。

 

三井 仁美 : 認定番号98098

DLCの写真

DLCとしてカウンセリング活動を行う中で、「実際にやって見せてくれないと分らない」、「家で試してみてもなかなか上手く行かないのでしつけ教室を開いて欲しい」等のご要望が多くなり、私自身カウンセリングだけでの限界を感じていた時に『SESインストラクター養成講座』開講のお知らせを頂き、「私が求めていたものは正にこれだ!」と思いました。

SESの暮らし方が身についてしまえば、一生涯愛犬とともに楽しく楽に暮らして頂ける飼い主さんが増える! 家族としての愛情を注ぐようになれば、安易な理由で手放したりしない。犬殺処分頭数(人口比率含)ワースト圏内の徳島から全国へ生涯幸せに暮らせる愛犬とそのご家族を増やしたいとの思いで受講させていただきました。

受講初日、三浦代表からご伝授いただいた『思い』(こころ・ハート・精神)にとても感銘を受けました。受講させて頂けたことに心から感謝し、これから学ぶことをしっかりと吸収して、三浦代表の思いを伝えていこうと心に誓いました。そして実習、座学、合宿と回を重ねるごとに内容は奥深くなり、技術の習得や日常生活の過ごし方、伝えることの難しさも改めて実感いたしました。
その反面、不思議と、どんどんのめり込んで行く自分がいました。
講座に参加した受講者それぞれの愛犬たちの変化を目の当たりにし(たとえ1回の参加でも変化はありました)、SESの暮らし方の良さも改めて実感いたしました。

養成講座の内容には言葉では言い表せられないものがあります。受講した者でしか分からない思いがあります。より多くの方々にこの思いを実感して頂き、47都道府県にSESインストラクターが存在する日が来ることを心から願っております。

しつけ教室開業に期待を寄せて待っていてくださる飼い主さんと愛犬のためにも日々鍛錬を積んで、代表の思いをしっかりと伝授できるように、そして幸せなご家庭が少しでも増えるように活動させていただきます。

最後に、過密なスケジュールの中、時間を調整してご指導くださった三浦代表、そして地方から参加する私の負担をご配慮くださりエルナちゃんと実習に参加させてくださった今津さん、支えてくださった同期受講の皆様に心より感謝申し上げます。

 

黒崎 直美 : 認定番号107152

DLCの写真

お悩み相談講座、講師養成講座と受講しましたが、今回のインストラクター講座は三浦代表自ら講座を行うということで、とても楽しみにしていました。

私は、講座が始まる3ヶ月前に生後2ヶ月で我が家の仲間になった、ボストンテリアの「こたろう」と参加しました。この講座に参加するにあたって、三浦代表から「せっかくだから講座が始まるまでは、ワンコは野放しに…」と助言を頂き、トイレ以外は教えずに参加しました。愛犬のしつけ方教室ではなく、あくまでもパピー教室を開くにあたっての講座でしたが、我が愛犬のこたろうがみるみるうちに変化していくのがわかりました。やっぱり、DLCの教本で勉強していたことは正しいということ。また、教本には書かれていないことを教わることで、これから始まる体験教室でいろいろなワンコと接するのがとても楽しみになりました。今までは、すでに老犬となった愛犬との生活だった為、自分自身の犬育てを通してというよりも、教本上で勉強したことを皆さんに伝えることが多かったのですが、これからは自分自身の体験を踏まえて伝えることが出来るようになったのは、とても大きな宝です。沢山の方に、愛犬との生活を楽しんでもらえるように、これからも頑張りたいと思います。

また、8人の仲間と12頭のワンコ達に出会えたことに本当に感謝しています。

 

今津 裕子 : 認定番号127031

DLCの写真

今まで学んできたドッグライフカウンセラーとしての知識を生かしながら、自分の犬への接し方を点検し、直していきたい。そんな思いから受講しました。ちょうど仕事を変え、自由に使える時間ができたり、家族の理解が得られたことも、とても幸運でした。

実習には7歳と6歳の愛犬(コーギー)を連れて行きました。始める前は、年齢的にどうかなと心配しましたが、それは自分の教え方が悪かったんだということを、愛犬は見事に教えてくれました。子犬より時間はかかるかもしれませんが、何歳からでも教えられます。オスワリなどの基本動作や褒め方・叱り方については、集中講義で理解を深めることができました。それを実習でやってみると、自分の悪い癖やきちんと理解できていない点などがはっきりわかるので、修正を繰り返します。犬連れなので、毎回の実習時間は長くはありませんが、家に帰ってから練習をしたり、密度の濃い日々でした。そして、愛犬との絆も確実に深まりました。修正と確認の繰り返しで、成長できたかな?と思いきや、今度は合宿での「生活体験」を通して、自分の抱えている根っこの部分でさらに問題点が見えてきます。私の場合は、「深いところで愛犬を信じる」という部分が足りないのだと気づくことができました。

このように愛犬に手伝ってもらい、飼い主としてドッグライフカウンセラーとして、一回りも二回りも成長できた。そんな講座でした。そして何より一緒に学んだ仲間ができました。普段顔を合わせている皆さんでも、いつも愛犬と一緒だと、やはり飼い主目線ですね。そんな交流もとても楽しかったです。

今後は、仲間の皆さんと協力し合い、刺激し合って、「このレッスンに参加して良かった」と思われるよう、多くの犬と飼い主さんとふれあいながら、笑顔を増やしていくインストラクターでありたいと思います。

 

岩谷 久美子 : 認定番号147029

DLCの写真

人前に立つと声も足も震え、頭が真っ白になるあがり症の私にとってインストラクターになりたいというよりは愛犬との絆を深めたいという思いだけで参加した講座でした。

講座を終えた今でも人前に立つと相変わらずの私ですが、4か月の間で愛犬の変化は目を見張るものがありました。我が家の愛犬は臆病わんこで今まで外出先でリラックスすることはなかったんですが、講座の後半には他のわんこと共にドッグカフェでくつろぎ、講座中居眠りするまでになりました!表情も豊かになり、アイコンタクトも今までの倍に!!その事で家族揃っての外出が増え、わんことの暮らしの楽しみ方も増えました。

わんこと楽しく笑顔で暮らせる事が飼い主にとっては何よりも嬉しいはず・・・そんな飼い主さんを1人でも増やせるようにあがり症と上手く付き合い、少しずつインストラクターとしても成長していきたいと思います。

 

他のレポートを見る

トップページへ戻る